あの(独奏)

2017|シングルチャンネル・ビデオインスタレーション|8時間

8時間1回の撮影で、その場で思いついた単語を延々と発話していく映像作品。

「あの◯◯……あの△△……あの□□……」というように、それぞれの単語の頭には「あの」という指示語をつける。

「あの」という指示語を頭に付けるだけで、すべての単語が時間的にも距離的にも”遠い”ものになる。

話し手と受け手の間には、共通の「◯◯」は想起され得ない(伝わる、ということはない)と思う。しかし、発話者の想起したものが伝わることとは別に、単語あるいは単語の連なりが”玉突き事故”のような伝わり方で、微弱であれ受け手に振動を伝えることはあるのではないだろうか。

それを引き起こすためには、「あの」という指示語の特性は非常に有効で、詩性が発生する最小の単位とも言える。

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国立国際美術館での展示では、毎週末・金曜土曜の開館延長時間に展示場所でのパフォーマンスを行った。

撮影・編集 宮澤響(alloposidae)

 音声編集 及川菜摘

 字幕翻訳 大澤舞

パフォーマンス風景

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photo by Kazuo Fukunaga