Sekigawa Kohei
絵を描くのなかに一緒にいる
2017|ワークショップ
東京家政大学内にある「森のサロン」という子育て支援施設で、2~3歳児+保護者対象に向けて実施されたワークショップ。
”大きい紙を広げてみんなで絵を描く”ということをしました、題材はベタですが学ぶことの多い時間になりました。
当時、絵を描き始めるとき「すでに描いた線が、次の線を"誘う"こと」があるな、と感じていて(自分の喋ってる言葉に引っ張られて言葉を接ぎたす、みたいに)、その「誘発」されるのを使って、子どもが描いた線に誘発されて僕もずっと描いているっていう状態は結構良いかもしれない、と考えていました。
ワークショップを実施するに際して、「こうゆうのがやりたい」というイメージが強くあるというより、やりたくない状態だけは色々あって、「なんだかんだ僕(大人)が画面をつくってる」とか「ある設定された目的意識に沿わせる」といったような支配的な感じになるのだけは避けようと考えていました。
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スタート時は各自が最初に座り込んだ場所の周りだけ描いていたのが、範囲が広がるにつれ、それぞれの描いている範囲同士がぶつかりあうのですが、それが干渉するようでいて干渉せず、ゆるゆると全体が線で埋まっていきました。
ワークショップ中は、僕自身もかなりギアをあげて「臨〈誘発〉態勢」になって描いて(描かされて?)、子どもと特に話すこともなく、子どもも僕に特に話しかけることもなく、飽きた子どもは違う場所でオモチャで遊んでる、といった時間でした。
一応、ワークショップは『絵を描くのなかに一緒にいる』というタイトルを付けていたのですが、より正確には『絵を描いている人もいるし、そうじゃない人もいる、部屋には一緒にいる』といったような時間になりました。とはいえ、かなりの密度になったのには驚きました。
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