鳥の数を数える

2017|パフォーマンス

2017年9月30日・10月1日に開催された「鉄工島FES」で行なったパフォーマンス作品

会場になった京浜島は、鉄工所や廃品処理場が集まった工場地帯で、埋め立てによってできた人工の”鉄工島”。そのフェスが行なわれていた2日間、僕は島の中を歩き回り島を飛んでいく鳥の数を数えていました。

 

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2017年9月5日〜8日の期間、パフォーマンスを再構成して展示しました。
 

鳥の数を数えながら目に入ってくるものをメモしたテキストや、歩きながら撮った写真、数えた鳥の数、ドローイングで構成されました。
 

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フラフラと歩きまわりつつ鳥の数を数えることで、”鳥の数を数える”というあるフラフラとした視座を獲得することを期待していたのかもしれません。

◯展示風景

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photo by kabo

◯ドローイング

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​◯鳥の数を数えながら書いたメモ

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9/30 (鳥の数:98羽)

ごみ収集車は緑色に三本の黄色いライン 鳥と思ったら蝶で三角コーンを積んだ作業車が並ぶ公園にテントを設営している周辺の桜の木に鳥と蚊がいる スーツの老人2人 紙袋だけの荷物 水圧の強いホースからの音 止まって止まっているものを書く時下を見る 室外機にツタのからまる 0120500783 ゴオオナヤミ 中学生か自転車で通る 何分かおきに飛行機が通りすぎる 音で気付くので振り向く 30キロ制限の道路 何やってんの? 鳥をちょっと撮ってました 生コンの回る 蝉がまだいる 木の方向いて公園には喫煙中の作業帽 足もとに進むたびバッタがはねる草むらを蹴る 中指蚊にさされた ベンチで寝てる人サングラススポーティ コンテナ積んでる青とベージュと白と赤だ 黒と白しかしらない文化圏のネット記事を読んだ 晴れてきた アメリカンバイクが三台連なってそれぞれの表情 チリトマト味のカップラーメン 今日の昼ってどうなるんだろう これを渡れば島を出れる 大きく左に曲がる橋 赤いボルトで固定されている 木の枝が水辺に向かって伸びる どこまでがこの島の領海か 黒いねこがねだるエサやり場か さっきのおじさん木から何かを盗んでた もう一匹のねこは首に大きな切り傷 片目つぶれてる こっち側の枝は切られてる 切られ続けて育った 松の実が若い ねこがなく 慣れている どちらが先にきたのか 単管パイプが放り投げられる音と重機のエンジン音 土食って寝てる ラチェットを腰ベルトに差す スタイロフォームが仮位置に並ぶ 飛行機が右に旋回して奥へと消えてゆく トラック見慣れて乗用車フォルクスワーゲンだ からすは飛ぶ時鳴く 甘い匂い菓子パンみたいこの工場は何だ また飛行機が出てゆく 到着する便は見てない 鳴かないのか おにぎりほおばる黒いTシャツの男のキャップは前後逆だ ゴムの焼ける匂い 電力制御盤に蛾が止まる 歩いてる鳩だ 追いかけたら飛んだ左に旋回した 双眼鏡をのぞく2人組 フィリピン早くないかもうアプローチ入ったのかさっき黒いのも見たけど待ってんだよあれ4匹もいるかわいそうだよねぇこういうのがガシャガシャやると特にね右からじゃなくて四機並んでるいや何機かは分からないですが入りましたよフィリピン?まだまだよあと10分くらいあるよこれじゃないあれは頭下げてるJALか何かあぐらかいてるように見えるけどタイヤかあれユナイテッドきたデルタ二機くんだよねエンジンの後ろボサボサっと見えんのフラット出してっからじゃないのウイングしてるやっぱめずらしいっすよ340は曲がったか すすきの向こうにANA四機並ぶ この島で一番高い場所はどこだ カメラをかまえるまでの動作で文字は書けること 対岸を双眼鏡でのぞく 尾翼のロゴマークを読む ここは海抜2.8M 大森駅からのバスが停留所に着いてエアサスをしゅーっと鳴らす 望遠レンズを通して見る カメラは撮るけど双眼鏡はとらない見ている 海辺に面した細長い公園に皆座り込んで彼岸を見ている コールマンのキャンピングチェアだ 軽くてドリンクホルダーもついててめちゃくちゃ便利だ 飛行機の腹いよいよ近く離陸してうなる音は背後から聞こえる 足もとに水色と白の蝶と銀色の蝿たてとよこに飛ぶ 三匹で群れるトンボは水平に飛ぶ 写真早い書くのはやはりある程度冷え固まってからなのか いちいち立ち止まってスイッチを入れる タイヤのホイールだけが転がる ホイールが一瞬出てこないけどもうそれはそれと写す 日が差してきて暑いとかもう今は会場近くに戻ろうとしているとかか 赤い花は撮ることをせがむ グラインダーを両手で持ち脇をしめて鉄のラックのバリを取る トヨタトヨタニッサンイスズトヨタトヨタイスズイスズホンダトヨタスズキヒノ 火拳のエースだ 産廃の匂いと缶とビンの投げられる音パリポリカリポリ ペットボトルのところはあまり音がしない 味覇の工場近い ブルーシートたたまれていると思ったら切れはしだった 低いイスに座るというかあぐらをかく 知り合いには会っていない 自転車移動楽そう 折りたたみ持ってきたい 離陸してゆく音 鳥がんばって下さい 赤いボーダーのロンTを着てる男が飲んでる透明の液体は水か焼酎か 手首につけてたバングルみたいなやつ失くしちゃってちょっと良いやつだったんで探してます 物が多くて大変です またまた持ち上がりはじめました 観音開きの戸を開ける 視界のはじを蛍光オレンジのスニーカーが通る 発電機が不規則に低音を鳴らす ありました顔を上げて道路を見るありました手を振って別れる しゅうまいいかがっすか 鐘が鳴った カメラの充電待ってる間はベンチに座ってます 膝の上で書いていられます チアシード良いものらしい食べたこと?飲んだことない 風邪薬渡しちゃったからない ソースかけて食べてる弁当ないのかな腹減った リスクはどんだけあるんだって話知識ないで作ると やっぱ棚みたいなの通行止めになるはずなんすけどね参考までに 今三時半 しっかり溜めて日没までもたせたい 帰ったら印刷しないと 平行に吊り上げるのダメだろうか 煙の上がる照度落ちてる カラーコーンの赤よりコカコーラの赤のほうが赤い ありゃムクドリか だいぶ日が傾いたけどまだ沈まない高さにある 今日2人目の京浜島ランナー この道路沿いで生コン運搬車はその注ぎ口を洗う 貼り付いたコンクリをガンガン叩いてはがす 一般車は直進あるのみ 肉が焼ける皆で焼いてる まだまだボール遊びが楽しい頃だ 良く見たらフリスビーだ 額に手をかざす時間帯だ 空の写真を撮った女が不機嫌そうな顔をして目の前を歩いてゆく もう背中は公園の奥に遠い 座っていても鳥はどんどん目の中に入る飛んでるから 赤いスタジャンの親父が背のびをして坂道を下る その後ろを遅れてオーバーオールの男の子が背のびをして坂道を下る 下に停めてたバイクにまたがる 親父は携帯で誰かと連絡をとっている ドクターペッパーの缶の口から炭酸の泡の音が聞こえる 鳥と虫と車とバスの停車音 そして発車音 対岸の空港からは絶えずオーッと空の揺れる音がする それが少し大きくなったかと思って顔を上げれば飛行機が飛んでいる 飛ぶ鳥を双眼鏡で追いかけるがピント調整が間に合わずに手前の空気の層ばかりを見ることになる 鉄橋の桁下の高さは一番高いところで105M 端だと75Mだ これはさっきも見たかもめか ぐんぐんと高度を上げながら翼の先端を点滅させて別の島に行く 通り過ぎた夫婦の片方どちらかはチェック柄のシャツを着ていた 雲の色がオレンジになりはじめてUターンしてくるかもめ アロエの葉に小便をかける男 男の立ち去った後を見ればそこに生えていたのはアロエだった 海沿いの松の木にすずめが多い 防風林としての機能は期待していないくらいの密度だ 重機も家に帰る 夕焼けこやけの流れる 鳥かと思ったらこうもりだった ヘッドライトを点灯した ギョウザ美味しいゴミ捨てる トランシーバーで呼ぶ あっちの空しか明るくない 西か西の空か 月半分だ 足首かゆい ライトが三つ並んで旋回してゆく 野宿だよね マス目が見えない電灯まで近づく だめだまたこうもりだ

 

10/1(鳥の数:198羽)

 

昨日もきたバス慣れた 咳ひどくなっている 昨日より晴れてる 音の大きいドラム また飛行機 ああこれだこれだとなるのを探すというか待つ まさか今日だいたい工場休みか? トラックの数 十時過ぎてる 壁沿いに対象物道の中央には管型の空気 日曜は鳥もいないのか 花に蛾とまる葉っぱたたく軽い音やはりそちらを見る すずめは木の枝をはねながら身をかくす追えば幹の後ろ 風で揺れる葉の音は人が揺らす音と区分している 見えていることがばれるレンズを向ければそりゃそうか 鳩の大群に会う 飛んでった後ろ姿を追いかけて走るリュックサックが重い 昔はランドセルだ 本当はもったいないけど爪でひっかいた覚えた漢字とか計算式を書いた ここにいると鳩集まっちゃう 自転車のおじさんも集まっちゃう 昨日より早いペースで鳥が目に入っちゃう 遅れてきた三羽目は性格が違う 物怖じしないタイプだズンズン歩く この島に銀杏はない 釣糸たらして足元からゆっくり顔を上げて波が徐々に細かくなっていけば対岸のテトラポットに着く 股の間をトンボが通る 鳴き声は聞こえても目が追わない サマーニットってあれ意味あるの 白くまさんのキャラクター何かが普通になってる 島の周囲を緑地で囲むそこに近づくと鳥を見る ドングリ多い すでに昨日の数を越えた 十二時三十七分 蝿が汗を吸う タイヤの土を落とすための水溜まりだ 前輪から沈み込んでいく あれはセキレイか低くはねるように飛んだと思うと素早く走り鉄柵の向こうまでいって尻尾をトントン上下に動かしている 長い距離を飛べる羽根つきじゃない 半分は手作りですごーい 動き方がなんか生き物っぽいね 逆さに墜落だ 早く来い早く来い 随分大股で歩くと思ったらベンチでパタパタさせてるだけ 自分で自分の身体を持ち上げられる力があるから公衆便所の屋根の上に落ちた竹とんぼも取ってきてあげられるよ UVをカットしたヘルメットを取り出して被る 曇り空でも日焼けってするらしいよ 首にできもののある男ががに股で煙草を吸う あれうちの家族はどこ行った 三羽と思えば三羽だ アヒル口の作業員が大ぶりなハンドルを回す 低音と高温が交互にボソボソしたMCが何か喋っている フライヤーを落としたロン毛の男振り返って何度か眼鏡を上げる仕草は見ようとする意志が染みついてできたのだった 丁度女はマンホールの上に立ち止まってビールを一口飲む 赤いリュックにレザーのひもがついて電話って言ってない エコーかかってきて鉄に響いているのか サワーと白身フライを胸の高さまで上げて歩く だいたいの人が歩く スピードと見るのの両立だ 今は温存しているみたいな歌いぶりだ 尺を考えてのプレイそれか空間作れるまでの待ち時間とか フラカンだ タクシーの運転手さんあんたはここまっすぐだよ 空中に散らばる編隊を組み替える前へ後ろへ 真似できるようなことばかりしようや阿呆 かあかあからすだ カレールゥの容器で水飲むねこ会いません 草を見て草って誰に言うために覚えていったの 壁に書いたのがはじまりだったね 座って書くとこれだ だいたい僕料理だけ友達がさばく 最初つかまえてまずはここらへんの毛をとってサッとやって血をダーッと出してケンタッキーのドンってやつだ 蝋と一緒に毛をはがす 日本のやり方?うぶ毛みたいなやつね焼くのね youtubeにあるんじゃない 手を伸ばしてなるべく近くに撮るんだ見るんだ 東屋にくくりつけられた風鈴が鳴る なんでも鳴る ショベルカーが土食って寝るこれは昨日もか バードマンがバードミサイルを撃つ 鳥は飛行機を飛べなくする 味はいいのにね LCCは何羽いる 鴨は首伸ばしてるね