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撮影:白圡亮次

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2024|ブラインド、会期中更新され続ける音声データ

Resonant Chamber

はじまりの美術館 開館10周年企画「き・てん・き・てん」展 夏会期に出展した作品。

廊下に面した展示室の開口部を、全面ブラインドでふさいで立ち入りができないようにする。

展示室内には何もものは置かれずに、ブラインドの隙間から見ることができるのは空っぽの空間のみとなっている。

ブラインド越しには、断続的な音が聞こえてくる。

街に流れる広告の音や、セミの音、水の流れる音、騒がしい店内BGMや、祭囃子、荒い息遣い、飲み屋での話し声や、デモ行進の掛け声、飛び交う怒号など。がらんどうの展示室を覗き込みながら、これらの音を聞き、ここにはない風景を想像する。

英訳タイトルのResonant Chamberは「共鳴室」を意味する。

セミの身体には共鳴室という中身が空洞の器官があり、振動をここで増幅させて大きな鳴き声をならす。そのからっぽだからこそ機能を持つ器官が、この展覧会場にも設置されているようなイメージ。

何もない場所が、ここじゃない場所のことを伝えること。

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